はじめに
どうもこんにちは。
製造業に10年以上携わっている、生産技術(生技)エンジニアです。専門は電気・制御まわりです。
最近よく見ません?
「製造業はやめとけ」
「工場勤務とか終わってる」
みたいなワード。
SNSでも、Yahoo!知恵袋でも、やたら見かけるんですよね。
でも、大手メーカーで、生技として現場の製造職をずっと近くで見てきた身から言わせてもらうと…
結論:その「やめとけ」、だいぶ盛られてます。
「やめとけ」って言ってる人、ぶっちゃけ○○な人が多い
まず大前提として、「やめとけ」と言ってる人たちを完全否定するつもりはありません。
たぶんその人たちは 本当にしんどい経験をした んだと思います。
ただ、冷静に考えるとこうなんですよね。
その体験談を語っている人たちって、
「その職場・その働き方ではやっていけなかった側」なんですよね。
- ブラックな職場に当たった
- 自分の特性と合ってなかった
- 当時の上司ガチャが大ハズレだった
いろいろ事情はあると思いますが、
それを 「製造業ぜんぶ」に拡大して語るのは、さすがに言い過ぎ かなと。
いまどき「ただ体動かしてればいい」製造職なんてない
「どうせ工場でしょ?単純作業でしょ?」
ってイメージ、まだまだ根強いですよね。
でも、いまどき大手の製造現場って、
- IoT
- 自動化設備
- ロボット
- トレーサビリティ
- 各種システムとの連携
みたいなものがガッツリ入っていて、
“ただ身体だけ動かしていればいい”仕事ではもうない です。
- 手順を理解して
- 状況を見て判断して
- 報告・相談して
- 改善にも関わっていく
そういう 「考える力」と「コミュニケーション」 が求められます。
逆にいうと、
「黙ってモクモク単純作業したいだけ」だと、しんどいかもしれません。
「パワハラおじさんだらけ」は、だいぶ過去の話
製造業=昭和の体育会系、みたいなイメージもまだまだありますよね。
「怒鳴られてなんぼ」
「パワハラ上等」
みたいな。
でも、これも だいぶ時代が変わってます。
- ハラスメント教育めちゃくちゃ厳しい
- 通報窓口もしっかりある
- そもそも大声で怒鳴る人、かなり減った
正直、「変なおじさん」ゼロではない です。
けど、製造に限らず、開発職でも営業でも、どこにでもいますよね…ああいう人は(笑)
🧓実際に体験した“昭和OBおじさん”の話
この前こんなことがありました。
休憩時間中、設備でテストをしていたんですよ。
そこにやってきた、60歳超えのOBらしきおじさん。
本来なら、
「始業点検やるから、一旦止めていい?」
と一言声をかければ済む話なんですが…
何も言わずに、いきなり“バツン!”と運転準備を切る
保全と現場、全員「おいおいおいおい💦」ですよ。
あとで指導員(30代)が困った顔で、
「あの人、言っても聞かないんですよ…OBなんで…」
って言ってました。
そう、まだこういうおっさんはいます。
でも、こういうタイプは だんだん淘汰されてる のも事実です。
昔みたいに「それが普通」みたいな空気ではもうありません。
Yahoo!知恵袋の「やめとけおじさん」たち
Yahoo!知恵袋とかにもいますよね。
「製造業なんてやめとけ、あんなのは〜〜〜」
みたいな長文回答をしている人。
あれも多くは、
- 過去に嫌な目にあった
- その怒りや不満を、ずっと抱えたまま
- 誰かに「そうだよね」って共感してほしい
っていう心理なんだと思います。
それはそれで一つのリアルですが、
それが“いまの大手製造業のすべて”ではない、というのは伝えたいところです。
製造業の「ここがいい」メリット
ではここから、**実際に10年以上見てきて感じる“ガチのメリット”**を書いていきます。
① ほぼ決まった時間に上がれる
これは本当にデカいです。
もちろん波はあります。
でも、基本的には シフト & 時間管理がしっかりしている ので、
- 残業しすぎにならないように調整される
- 忙しくても「ズルズル終電まで」にはなりにくい
という特徴があります。
定時 or ちょっと残業で上がれたら…
- 株の勉強するもよし
- 資格の勉強するもよし
- 副業するもよし
「自分の時間」を確保しやすい んですよね。
個人的に、これはかなり大きなメリットだと思っています。
② 夜勤帯は“上がいない”ので、ある意味すごく楽
夜勤の現場って、工長より上の管理職が基本いない んですよ。
なので、
- いちいち上の顔色をうかがわなくていい
- 自分たちで段取りを組んで回していく感覚
- 人間関係が安定しているラインだと、けっこう平和
しかも、今の工長クラスって
30代後半〜40代前半くらいの、パワハラと無縁なタイプが多いです。
人柄の良い人が多くて、
雰囲気のいい職場も本当に増えました。
③ 収入が安定していて、しかもわりと高収入
これも製造業の大きな魅力のひとつ。
- 基本給+交替勤務手当+残業代
- 夜勤ありだと、手当がかなり効いてくる
結果として、
その辺の文系大卒の事務職より、全然年収が高い ってパターンは普通にあります。
「安定してて、そこそこ高収入」
これはまさに製造業の強みですね。
製造業の「ここはちょっとしんどいかも」デメリット
良いところばかり書いてもアレなので、
あえてデメリットも書いておきます。
① 意外とコミュニケーションが必要
「機械とだけ向き合っていたい」
「人と話すのが本当に無理」
というタイプの人には、正直ちょっとキツいかもしれません。
- 引き継ぎ
- 報連相
- トラブル時の連携
- 品質や安全の確認
などなど、思った以上に会話が発生します。
「コミュ力お化けになれ」とまでは言いませんが、
最低限、人と普通に会話できるほうが絶対楽です。
② 「楽な仕事」かどうかは、正直“場所と考え方”次第
よく聞かれます。
「製造って楽ですか?」
正直に言うと…
「楽な仕事」なんて、どの業界にも存在しない
と思っています。
もちろん、
- 比較的ゆるいライン
- めちゃくちゃ忙しいライン
みたいな差はありますが、
最終的には 「自分がどう捉えるか」 が大きいです。
「まぁ仕事だし、しゃーないか」
「このくらいなら、慣れればなんとかなるか」
くらいのメンタルでいられる人は、
どんな職場でもそこそこやっていけます。
別にストイックになれ、とは言ってません。
「まぁ仕事だし、やるかー」くらいの温度感が大事かなと思います。
まとめ:「やめとけ」を真に受ける前に、現実も見てほしい
最後にもう一度、この記事のタイトルを回収しておきます。
製造業「やめとけ」はほんとか?
→ 全部が全部、ウソです。
もちろん、キツい職場もあります。
合わなくて辞めていく人もいます。
でもそれは どの業界でも同じ ですよね。
- 時間はわりときっちりしている
- 人間関係も昔よりかなりマイルド
- 収入も安定していて、夜勤込みなら高収入も狙える
こういう現実も、ぜひセットで知っておいてほしいなと思います。
もしあなたが今、
「製造業、興味あるけど不安だな…」
と思っているなら、
「とりあえず一回、自分の目で見てから判断してもいい」
くらいの気持ちで、一歩踏み出してみてもいいんじゃないかなと。
なにか気になることがあれば、
また別の記事で 「こんなこと知りたい」 と投げてもらえれば、
現場寄りの視点で、正直に書いていきます💡



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