【早見表】国内FA用インバータメーカー|三菱・安川・富士の用途別選定

電気・制御
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この記事でわかること
  • インバータへ置き換えの際は用途から検討する
  • 用途別に機器メーカーごとの型式を把握する
  • 保全しやすい選定をするためのチェックポイント

この記事の対象になる方

  • 保全担当で、インバータの更新・故障対応・予備品選定をしている方
  • 生産技術(生技)で、新規設備や改造設備の仕様を決める方
  • BMをするため、国内のFA機器メーカーでインバータを横並びの型式が知りたい方

はじめに

こんにちは。大手JTCで生技エンジニアをしている二コラです!

このブログを訪れた方には何度も言いますが、筆者は別メーカーへのインバータ置き換えを冗談抜きに300台以上経験しました。

そんな経験を通して、「置き換えを検討する段階でこれがあればよかった」と思う表、気を付ける点を整理して、この記事にまとめました。

それではいってみましょう。

用途別の早見表(三菱、安川、富士)

まずベンチマークがしやすいように、国内3社の型式を用途別に横並びで整理しました↓

用途目的INV制御の案推奨モーター制御三菱電機安川電機富士電機
ファン・ポンプ定速、または負荷変動に応じ回転数を変更したい流量F/BによるPID制御V/F制御または
ベクトル制御
※負荷変動が多い場合、ベクトル制御
FR-F800GA500 (小容量)
GA700
FRENIC-HVAC
FRENIC-MEGA(G2)
コンベア低速、高速といった多段速で回転数を制御したいI/O入力による多段速制御V/F制御または
ベクトル制御
※負荷変動が多い場合、ベクトル制御
FR-E800
FR-A800(高応答)
GA500(小容量)
GA700
FRENIC-Ace(E3)
FRENIC-MEGA(G2)
高応答が必要な設備・装置周波数指示に対し高応答に回転数を変更したい・デジタルorアナログF/BでのPID制御
・急減速が必要な制御
ベクトル制御
(またはPG付)
FR-A800(高応答)
FR-XC(電源回生コンバータ)
A1000(電源回生コンバータ付き)
GA700
FRENIC-MEGA(G2)
高応答の必要がない通常のインダクションモーター使用INVでの周波数制御で省エネに繋げたい。・Pr設定による固定周波数制御
・デジタル入力による固定周波数制御
V/F制御またはベクトル制御FR-E800GA500 (小容量)
GA700
FRENIC-Ace(E3)
Mini(C3)※小容量
※購入前に必ず、代理店・メーカーへ仕様について確認し購入しましょう。

上記早見表は参考とし、必ず代理店・メーカーへ置き換えの指示を受けてください。

新規でINV化する際にここだけは確認しとけポイント3選

ここからは筆者が置き換えをする上で気を付けた点、または気を付ければよかった点の重要項目3選を記載したいと思います。
基本は他社メーカーへ置き換えするパターンで書きますが、同メーカーでの置き換えはもっとシンプルなはずなので参考にできるかと思います。

1. 他社モーターが使用できるパラメータ設定(Pr.)があるか

まずはこちらです。
他社モーターを動かす場合、パラメータが必ず用意されています。

ここで言いたいことはインバータとモーターを別メーカーで組んだことがない方もいるので、このパラメータが抜けやすいということです。

最低限サーマルのみを設定したとしてもV/F制御でモーターは駆動します。

ただモーターの定格電圧にインバーターがあっておらず、意図しない回転数だったりすると思います。他社モーターへ置き換えする場合のパラメーターは各社公開されているはずなので、必ず事前に確認しましょう。
例えば下記の項目です。

インダクションモーター・PMモーター共通

下記は、一般的に設定が必要になる代表的なパラメータです。(メーカーによって異なります)

  • ポール数
  • 容量
  • 定格電流
  • 定格電圧
  • 最大定格周波数
  • モーター定数

PMモーターの場合は専用設定があることもある

PMモーターの場合

  • d軸インダクタンス
  • q軸インダクタンス

Pr.設定抜けを発生しにくくするには

ここで忘れやすいのが「モーター定数」です。
オートチューニングで自動設定する機能があるインバータもあるはずなので、置き換え時に指定されている場合はチューニングしておきましょう。

さぁ、いざ置き換え!となった場合、モーターの銘板が古くて油まみれで見えない・・・なんてこともあります。
そのため、置き換えが分かった時点でモーター側の情報は調べておきましょう。

抜け漏れしやすいので、置き換え前にやることを順番に並べるとこんな感じです!!

  1. モーターの仕様を調べる
    インダクションモーターかPMモーターか
  2. インバータに他社製への置き換えパラメータがあるか確認
    設定しなければならないパラメータは事前に全て調べる
  3. パラメータの値は全て設定できることを確認する ※オートチューニングの内容は除く
    モーターの銘板で不明になっている内容はないか。不明点はメーカーへ聞いて調べる。

なぜこのステップを事前に踏まなければならないのか、、、筆者はPMモータを流用する場合にd軸・q軸インダクタンスをメーカーへ問い合わせしたこともあります。

実際すべて設定しなくても回ることには回るでしょう。
しかし異常な変動があった際、必ず「なぜ?」という話になります。
これを切り分けるために可能な限りすべてのパラメータを設定してください。

2. I/O端子入出力は全て置き換えできるか

2つ目にあげるのはI/O端子入出力です。

ちなみにデジタルは関係ないの?って思った方もいるかもしれませんが、もちろんRS485等のシリアル通信で指令を送っている場合も同じです。

ここは全て見返して、使っているか、配線されているかを必ず確認してください。
例えば下記のような内容をチェック!!

  • 正転/逆転指令
  • 多段速(高速・中速・低速)
  • 非常停止
  • リセット
  • アナログ端子
  • 外部抵抗機用端子 等

この中でも特に注意してほしい端子は「非常停止の端子」と「アナログ端子」の2つ!

非常停止の端子の扱いに注意

この中でも「非常停止」機能は標準で用意されているメーカーとそうでないメーカーがあると思います。
標準ではない場合、端子入力の切り替え等で別の信号に変更することができるか確認しておきましょう。
また、非常停止については設備・装置としてどのような扱いで使用しているかも確認しましょう。

必ずしもブレーキ付きモーターを使用し即停止している設備ばかりでないという事です。
ここは設備の持ち主、製造メーカーに確認するのが吉です。

アナログ端子は何入力か

もう一つ、注意してほしいのは「アナログ端子」入力です。

なにを注意してほしいか、それは現在の入力が電圧か電流か、そして置き換え後はそのまま受け付けてくれるのかを確認してください。

どうゆうことかと言うとアナログ入力には下記のバリエーションがあります。

  • 0-10v
  • 4-20mA
  • 1-5v 等

これが指定の場合があったりするので、事前に必ず確認し、置き換えできるように準備しましょう。

その記事も用意してあるので、こちらをご覧ください↓

3. 回生抵抗機は置き換えしなくてもよいか

はい、ここも油断しがちですが、メーカーによって処理の方法が違います。
いや、処理の方法どころか適用できる抵抗値も違います。
なので必ずユーザーズマニュアルを確認しましょう。

分からない場合は、置き換え先メーカーに現在ついている抵抗器が使用可能か確認してください。

筆者が苦労した回生抵抗の苦労。。。

とある設備で更新前の状態で400v級の回生抵抗が設置されていました。
200vのラインなのに、なんじゃこのデカい抵抗器は。。。ってなったのを覚えています。

調べたところ通常の抵抗器でなぜかINV容量よりもかなり大きい物を付けていることが分かりました。なぜ??
ただ常時回生の抵抗器を設定していなかったので、減速がかなりタイトなのか・・・?と思って置き換えました。

結果、常時回生が発生する生産パターンがあり、その品種の時だけトリップしまくり!!なんてこともありました。

なぜ過去の人間がこれを常時回生に対応できなかったのか。。。。。

それは

「なにが起こっているかよくわかっていなかった」そうです

つまりデカいのをつけて何とか成り立っていた生産もあるということに注意してください。

不安であれば初めから「電源回生コンバータ」を設置することを強くおススメします!!

まとめ

最後に簡単にまとめたいと思います。

  • ベンチマークをする際は用途から各社を横並びで確認してみる
  • インバータの置き換えの注意点は3つ
    1. 他社モーターが使用できるパラメータ設定(Pr.)があるか
    2. I/O端子入出力は全て置き換えできるか
    3. 回生抵抗機は置き換えしなくてもよいか

以上に注意し、スムーズな置き換えを実行しましょう!!


本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。

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