圧着端子の選び方|丸形端子・Y型端子・棒端子・フェルール端子の使い分け

電気・制御
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この記事でわかること
  • 圧着端子を選ぶときに確認すべきポイント
  • 丸形端子・Y型端子・棒端子・フェルール端子とは
  • 各端子の使い分け

この記事の対象になる方

  • 制御盤や設備配線で、圧着端子の種類選びに迷っている方
  • 丸形端子、Y型端子、棒端子、フェルール端子の違いを確認したい方
  • 端子について知りたい生産技術・保全・電気設計担当者

はじめに

電気配線では、電線をそのまま端子台や機器に接続するのではなく、先端に圧着端子を取り付けて接続することが多くありますよね。

しかし、圧着端子には丸形端子、Y型端子、棒端子、フェルール端子など複数の種類があり
「一体どれを選べば正解なんだ?」と困っている方もいるでしょう。

この記事では、制御盤や設備配線でよく使う圧着端子の種類と、選定時に確認すべきポイントを実務目線で解説します。

圧着端子とは

まず圧着端子とは、電線の先端に取り付けて、端子台や機器へ接続しやすくするための部品です。

より線をそのまま端子台に接続すると、素線がばらけたり、接触が不安定になったりすることがあります。
そこで圧着端子を取り付けることで、電線と端子台を安定して接続できるわけです。

圧着端子を使う主な目的は、次の通りです。

目的内容
接触の安定電線と端子台を確実に接続する
ばらけ防止より線の素線が広がるのを防ぐ
作業性向上配線の取り付け・取り外しをしやすくする
保守性向上点検や交換時に配線を扱いやすくする

圧着端子は小さな部品ですが、安定した電気を供給するためには重要な役割を持っています。

圧着端子を選ぶときに見るポイント

圧着端子を選ぶときは、端子の形状だけで選ぶのではなく、接続する相手や電線サイズを確認することが大切です。

主に確認するポイントは次の通りです。

確認項目内容
電線サイズ0.5sq、0.75sq、1.25sq、2sqなど
ねじサイズM3、M3.5、M4、M5など
接続先端子台、ブレーカ、PLC、リレー、電源など
絶縁の有無裸端子、絶縁被覆付き端子
使用環境振動、盤内、屋外、高温、油など

特に重要なのは、電線サイズとねじサイズです。

たとえば、1.25sqの電線に使う端子と、2sqの電線に使う端子では圧着部分のサイズが違います。
また、M3の端子台にM4用の端子を選ぶと、端子が大きすぎて取り付けれない場合があります。

事前に「どこに接続したいか」をよく確認するようにしましょう。

次に、圧着端子の種類を紹介していきます。

丸形端子

丸形端子は、先端が丸い輪の形をした圧着端子です。
ねじを一度通して固定するため、ねじが少し緩んでも端子が抜けにくい特徴があります。

そのため、動力回路やアース線、重要な配線に使われることが多いです。

特徴抜けにくく、接続の信頼性が高い
向いている場所ブレーカ、電磁接触器、端子台、アース線、動力回路
(R,S,TやU,V,W)
注意点取り外すときは、ねじを外す必要がある

丸形端子は、作業性よりも接続の確実性を優先したい場合に向いています。
振動がある設備や、簡単に外れてほしくない配線では、丸形端子を選ぶ方が安心です。

Y型端子

Y型端子は、先端がY字形になっている圧着端子です。
ねじを完全に外さなくても、少し緩めるだけで端子を差し込んだり外したりできます。

そのため、制御盤内の端子台や、メンテナンス時に取り外す可能性がある配線で使いやすい端子です。

特徴脱着しやすく、作業性が良い
向いている場所制御端子台、改造が多いI/O配線
DC24V回路やリレー回路で多い
注意点丸形端子に比べると抜けやすい場合がある

Y型端子は作業性がよい反面、ねじが緩んだ場合に端子が抜ける可能性があります。
振動が多い場所や、抜けると設備停止につながる重要回路では、丸形端子を優先した方が無難です。

棒端子・フェルール端子

棒端子やフェルール端子は、電線の先端を棒状にまとめるための端子です。
※正確にはフェルール端子はヨーロッパ規格ですが、ここでは細かな違いは省きます。

PLC、リモートI/O、センサアンプ、スイッチング電源、スプリング式端子台などでよく使われます。

特に最近の機器では、ねじ式端子台ではなく、スプリング式やプッシュイン式の端子台が増えています。
このような端子台では、より線をそのまま入れるよりも、フェルール端子で先端をまとめた方が作業しやすくなります。

また、接続先ユニットがスペースを取らない場合が多く、省配線に向いています。

特徴より線のばらけを防ぎ、差し込みやすい
向いている場所PLC、リモートI/O、センサ用のスプリング式端子台
省配線をしたい制御盤等
注意点端子台の仕様に合う長さ・サイズを選ぶ必要がある

フェルール端子は、細い制御線や信号線と相性が良い端子です。
ただし、端子台によって適合する電線サイズや剥き代が決まっているため、機器メーカーの仕様を確認して選定することが大切です。

端子記号の見方

圧着端子には、1.25-3や2-4のような記号が書かれていることがあります。

これは、対応する電線サイズとねじサイズを表しています。

表記例意味
1.25-31.25sq用、M3ねじ用
1.25-41.25sq用、M4ねじ用
2-42sq用、M4ねじ用
5.5-55.5sq用、M5ねじ用

よくある選定ミス

圧着端子の選定では、次のようなミスが起こりやすいです。

ミス内容
電線サイズが合っていない圧着が弱くなったり、電線が入らない
ねじサイズが合っていない端子台に取り付けできない、または固定が不安定になる
端子幅が広すぎる隣の端子や部品に干渉する
圧着工具が合っていない圧着不良になり、抜けや発熱の原因になる
フェルール長さが合っていない端子台に奥まで入らない、接触が不安定になる

特に注意したいのは、圧着工具です。

端子のサイズが合っていても、工具が合っていなければ正しく圧着できません。
見た目では圧着できているように見えても、引っ張ると抜けたり、接触抵抗が大きくなったりすることがあります。

端子、サイズごとに決められた圧着工具を使用するようにしましょう。

迷ったときの選び方

圧着端子選びで迷った場合は、まず接続先から考えましょう。

一例として、参考にしてください。

接続先選びやすい端子
ブレーカ・動力回路丸形端子
アース線丸形端子
一般的なねじ式端子台丸形端子またはY型端子
脱着が多い制御配線
PLCのI/Oユニット
Y型端子
PLC・リモートI/O用の端子台フェルール端子(または棒端子)

信頼性を優先するなら丸形端子、作業性を優先するならY型端子が選びやすいです。
また、省配線目的やPLC、スプリング式端子台には、フェルール端子を選ぶことが多いです。

このように、おおまかな考え方を持っておくと選びやすくなります。

まとめ

圧着端子は、電線と機器を安定して接続するための重要な部品です。

選定の際は、端子の形状だけでなく、電線サイズ、ねじサイズ、接続先、圧着工具まで確認することが大切です。

小さな部品ですが、選定を間違えると接触不良や発熱、配線トラブルにつながります。
現場で迷ったときは、まず接続先と電線サイズから逆算して選ぶようにしましょう!


本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。

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