この記事の対象になる方
- ブレーカ容量に対して何sqのケーブルを使うか迷っている方
- 現場での見積もり用にざっくり確認したい方
- 電気工事や生産技術、保全で配線選定に関わる方
はじめに
どうも、末端エンジニアのにこらです。
設備の配線を考えるときに、意外と迷いやすいのがブレーカ容量とケーブルサイズの関係ですよね。
例えば、20Aのブレーカを使う場合、2.0sqでよいのか、3.5sqにした方がよいのか。
30Aや50Aになると、さらに判断に迷う場面があります。
もちろん、ケーブルサイズは負荷電流、配線距離、電圧降下、施工条件などを確認して決める必要があります。
ただ、現場ではまずブレーカ容量からおおよそのケーブルサイズを確認したい場面も多いですよね。
そんなときのために、今回はブレーカ容量から見たケーブルサイズの目安を、15A、20A、30A、50Aを中心にまとめていきます。
この記事では、ケーブル選定全体の細かい計算ではなく、ブレーカ容量からケーブルサイズを逆引きする考え方を中心に解説します。

あくまで早見表は目安ですが、最初の確認用として使用いただければと思います。
それでは行ってみましょう!!
ブレーカ容量とケーブルサイズはセットで考える
設備の配線を考えるとき、ブレーカ容量とケーブルサイズはセットで確認する必要があります。
例えば、20Aのブレーカを使う場合、なんとなく細い電線を使ってよいわけではありません。
当然と思う方もいると思いますが、何度も更新をしている設備では結構ありがちで、私も現場で何度かそういった状況を見たことがあります。

「おいおい、先にケーブルが焼けちゃうよ…。」
ブレーカは、異常時に電流を遮断するための機器です。
ここで大事なのは、ブレーカは負荷だけでなく、配線を守る役割もあるということを再認識しましょう。
ケーブルの許容電流より大きすぎるブレーカを選ぶと、ケーブルを守れない可能性があります。
つまり、ブレーカ容量だけを見て終わりではなく、そのブレーカに対してケーブル側が耐えられるかを必ず確認しましょう。
ブレーカ容量から見るケーブルサイズ早見表
以下は、ブレーカ容量からケーブルサイズを考えるときの目安です。
※実際の選定では、負荷電流、配線方法、周囲温度、電線管への収容本数、電圧降下、短絡時の保護条件なども確認してください。そのため、あくまで最初に確認するための目安として見てください。
ブレーカ容量とCVケーブルサイズの目安【安全率1.5倍】
| ブレーカ容量 | 必要な許容電流 | 単心 | 2心 | 3心 | 4心 |
|---|---|---|---|---|---|
| 15A | 22.5A以上 | 2sq(31A) | 2sq(28A) | 2sq(23A) | 2sq(23A) |
| 20A | 30A以上 | 2sq(31A) | 3.5sq(39A) | 3.5sq(33A) | 3.5sq(33A) |
| 30A | 45A以上 | 5.5sq(58A) | 5.5sq(52A) | 8sq(54A) | 8sq(54A) |
| 50A | 75A以上 | 14sq(100A) | 14sq(91A) | 14sq(76A) | 14sq(76A) |
| 60A | 90A以上 | 14sq(100A) | 14sq(91A) | 22sq(100A) | 22sq(100A) |
| 75A | 112.5A以上 | 22sq(130A) | 22sq(120A) | 38sq(140A) | 38sq(140A) |
| 100A | 150A以上 | 38sq(190A) | 38sq(170A) | 60sq(190A) | 60sq(190A) |
| 125A | 187.5A以上 | 38sq(190A) | 60sq(225A) | 60sq(190A) | 60sq(190A) |
※ケーブルサイズは、許容電流が「ブレーカ容量×1.5」以上となる最小サイズを記載しています。
※例えば50Aブレーカの場合、必要な許容電流は次のとおりです。
50A × 1.5 = 75A
例として、単心と2心では8sqの許容電流が75A未満となるため、14sqを選びます。
また、3心と4心では、14sqの許容電流が76Aあるため、安全率1.5倍の条件を満たします。
ブレーカ容量とVVFケーブルサイズの目安【安全率1.5倍】
| ブレーカ容量 | 必要な許容電流 ※安全率1.5を前提 | 2心のVVF | 3心のVVF | 4心のVVF |
|---|---|---|---|---|
| 15A | 22.5A以上 | 2.0sq(23A) | 2.6sq(27A) | 該当なし |
| 20A | 30A以上 | 2.6sq(32A) | 該当なし | 該当なし |
| 30A | 45A以上 | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 50A | 75A以上 | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
※「該当なし」は、今回用いたVVF許容電流表に掲載されているサイズでは、安全率1.5倍を確保できないことを表しています。
この表では、見積用に「15Aならこのあたり、20Aならこのあたり、30Aならこのあたり」というように、最初の当たりを付けるための表として使用しましょう。
※必ずケーブルメーカー、ブレーカメーカーの推奨を確認し、選定するようにしましょう。
ケーブルサイズを選ぶときの注意点
ブレーカ容量からケーブルサイズはざっくり選定できますが、次のポイントに注意しましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 許容電流 | ケーブルが安全に流せる電流を確認する |
| 電圧降下 | 距離が長い場合に電圧が下がりすぎないか確認する |
| ケーブル種類 | CV、CVT、VVF、VCTなどで条件が変わる |
| 布設方法 | 電線管、ラック、ダクト、直埋めなどで放熱条件が変わる |
| 周囲温度 | 高温環境では許容電流が下がる場合がある |
| 将来増設 | 後から負荷が増える可能性を考える |
| 仕様確認 | 最終的にケーブルメーカーへ仕様確認を行うこと |
特に現場でありがちなのが、負荷電流だけを見てケーブルを決めてしまうケースです。
負荷電流が小さくても、距離が長ければ電圧降下が問題になることがあります。
また、ケーブルを何本もまとめて配線すると、放熱しにくくなるため注意が必要です。
既存記事との使い分け
この記事では、ブレーカ容量からケーブルサイズを逆引きする考え方を紹介しました。
ただし、ケーブル選定全体を詳しく確認したい場合は、こちらの「電源ケーブルの選定方法」を確認してください↓
また、代表的なCV、CVTケーブル、VCT、VCTFケーブル、VVFケーブルの許容電流や違いを知りたい場合は、こちらの記事で確認できます↓
~~~~代表的なケーブルの許容電流をざっくり知りたい方はこちらをご覧ください~~~~
・VVFケーブルの許容電流を知りたい方はこちら↓
・CV、CVTケーブルの許容電流を知りたい方はこちら↓
・VCT、VCTFケーブルの許容電流を知りたい方はこちら↓
距離が長い設備では、電圧降下の記事と合わせて確認するのがおすすめです↓
MCCBとELBの違いや、ブレーカそのものの選び方を知りたい場合は、工場のブレーカ選定の記事で確認できます↓
まとめ
ブレーカ容量とケーブルサイズは、別々に考えるものではありません。
ブレーカ容量に対してケーブルが細すぎると、異常時にケーブルを保護できない可能性があります。
そのため、ブレーカ容量だけを見てケーブルサイズを決めるのではなく、ケーブル側が安全に使えるかを確認することが大切です。
ブレーカ容量からケーブルサイズを逆引きするときは、許容電流、電圧降下、配線方法をセットで確認することが重要です。
早見表はあくまで目安です。
実際に選定する際は、ケーブルの許容電流に余裕があるか、電圧降下を考慮して負荷側に必要な電圧を届けられるか、施工条件に問題がないかを確認しましょう。
ブレーカ容量だけで判断せず、負荷電流、配線距離、配線方法、周囲温度などを含めて確認することで、より安全なケーブルサイズを選定できます。
本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。









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