この記事の対象になる方
- 電線管にCVケーブルを何本入れられるか知りたい方
- G管、C管、E管のサイズ選定で迷っている方
- 設備配線や工場配線の配管サイズを検討している方
- 電線管サイズを計算根拠付きで選びたい方
はじめに
電線管サイズを選ぶときに、意外と悩むのが「ケーブルを何本まで入れられるか」です。
電線管の呼びサイズだけを見て、
「このサイズなら入るだろう」
「前もこの配管サイズで通せたから大丈夫」
「少しきついけど、何とかなるだろう」
と判断してしまうと、実際の通線でかなり苦労することがあります。
特に、CVケーブルのように外径が大きめのケーブルを複数本入れる場合、思ったより早く電線管の中がいっぱいになります。
曲がりがあったりすると、占有率が半分(50%)ほどでケーブルは動きにくくなってしまいます。
そこでとっても重要になるのが、電線管のケーブル収容本数と占有率です。
この記事では、G管・C管・E管ごとに、CV-4Cケーブルを何本収容できるかをざっくり早見表で確認していきます。
それではいってみましょう!!
電線管サイズはケーブル収容本数から逆算する
電線管サイズを選ぶときは、最初から「G28にしよう」「E31で大丈夫だろう」と決めるのではなく、通すケーブルの外径と本数から逆算する手法がセオリーであり安全です。
電線管の中にケーブルが入るかどうかは、主に次の条件で変わります。
- 電線管の内径
- ケーブルの仕上がり外径
- ケーブルの本数
- 配管の曲がり
- 将来の増設有無
- 施工時の通線性
この中でも、計算で確認しやすいのが「電線管の内径」と「ケーブルの仕上がり外径」です。

電線管は「外径」ではなく、実際にケーブルが通る「内径」を確認する。
ケーブルは導体サイズではなく、シースを含めた「仕上がり外径」を確認する。
これらが重要であることを再認識しておきましょう!
早見表の前提条件と計算式
今回の早見表では、以下の前提条件で計算しています。
対象ケーブルと仕上がり外径のサイズ
対象ケーブルはCV-4Cを参考にし、対象サイズは以下の6種類とします。
| CV-4Cサイズ | 仕上がり外径 |
|---|---|
| 2sq | 12mm |
| 3.5sq | 13.5mm |
| 5.5sq | 16mm |
| 8sq | 17mm |
| 14sq | 19mm |
| 22sq | 23mm |
ここで注意したいのは、電線管の収容本数を考えるときは、導体サイズではなく「仕上がり外径」を用いるという点です。
例えば、CV-2sqと聞くと細く感じますが、CV-2sq-4Cになると仕上がり外径は約12mmになります。
この外径をもとに、電線管内の占有率を計算します。
電線管の種類
早見表は、以下の3種類の電線管を対象に作成しています。
- G管(厚鋼電線管)
- C管(薄鋼電線管)
- E管(ねじなし電線管)
電線管の占有率
占有率は、32%を前提として計算しています。
※48%が許されるのは内線規程では直線部のみのため、ここでは厳しめの32%を基本とします。
また、収容本数は小数点以下を切り捨てています。
※例えば、計算結果が2.8本だった場合は、2本となります。
防護管としての占有率
導体+シース(外被)で構成されるケーブルは、外被によって保護されているため、内線規程では「そのまま配線敷設できるもの」として定義されています。
この場合、電線管に入線する際、電線管は防護管という役割になり、ケーブルの仕上がり外径×1.5倍の防護管サイズでよいとされています。
ただし、実際の工場内では占有率の目安を32%としていることが多いため、本記事では32%前提で計算しています。
ケーブル収容本数の計算式
電線管にケーブルが何本入るかは、以下の式を前提に計算しています。
①:電線管内断面積 = 3.14 × 電線管内径 × 電線管内径 ÷ 4
②:ケーブル1本の断面積 = 3.14 × ケーブル仕上がり外径 × ケーブル仕上がり外径 ÷ 4
③:収容可能本数 = 電線管内断面積(①) × 占有率 ÷ ケーブル1本の断面積(②)
占有率32%で考える場合は、次のようになります。
③:収容可能本数 = 電線管内断面積 × 0.32(占有率) ÷ ケーブル1本の断面積
例えば、電線管内径が36.9mm(G36)、ケーブル外径が12mm(CV-2sq-4C)の場合は、以下のようになります。
③:収容可能本数 = (3.14×36.9×36.9÷4 )× 0.32 ÷(3.14×12×12÷4)
= 1068.8×0.32÷113.04
= 3.02
よって、G36にCV-2sq-4Cを入れる場合、占有率32%前提では「3本」が目安になります。
G管のCVケーブル収容本数 早見表
それでは、早見表を確認してみましょう!!
まずは、G管にCV-4Cを収容する場合の目安です。
| 呼び | 内径 | 2sq | 3.5sq | 5.5sq | 8sq | 14sq | 22sq |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| G16 | 16.4mm | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| G22 | 21.9mm | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| G28 | 28.3mm | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| G36 | 36.9mm | 3本 | 2本 | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 |
| G42 | 42.8mm | 4本 | 3本 | 2本 | 2本 | 1本 | 1本 |
| G54 | 54.0mm | 6本 | 5本 | 3本 | 3本 | 2本 | 1本 |
| G70 | 69.6mm | 10本 | 8本 | 6本 | 5本 | 4本 | 2本 |
| G82 | 82.3mm | 15本 | 11本 | 8本 | 7本 | 6本 | 4本 |
| G92 | 93.7mm | 19本 | 15本 | 10本 | 9本 | 7本 | 5本 |
| G104 | 106.4mm | 25本 | 19本 | 14本 | 12本 | 10本 | 6本 |
G管の場合、CV-2sq-4Cでも、G16では占有率32%の目安では0本になります。
G22でようやく1本、G36になると3本が目安です。
また、CV-5.5sq-4C以上になると、G28でも1本が目安になります。
5.5sq、8sq、14sq、22sqのようにケーブル外径が大きくなるほど、同じ電線管サイズでも収容本数は一気に少なくなりますね。
G管|CV-4C本数から選ぶ電線管サイズ逆引き表
逆引き表も作成しましたので、よろしければ参考にしてください↓
| 入れたい本数 | 2sq 外径12mm | 3.5sq 外径13.5mm | 5.5sq 外径16mm | 8sq 外径17mm | 14sq 外径19mm | 22sq 外径23mm |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1本 | G22 | G28 | G28 | G36 | G36 | G42 |
| 2本 | G36 | G36 | G42 | G42 | G54 | G70 |
| 3本 | G36 | G42 | G54 | G54 | G70 | G82 |
| 4本 | G42 | G54 | G70 | G70 | G70 | G82 |
| 5本 | G54 | G54 | G70 | G70 | G82 | G92 |
| 6本 | G54 | G70 | G70 | G82 | G82 | G104 |
C管のCVケーブル収容本数 早見表
次に、C管にCV-4Cを収容する場合の目安です。
| 呼び | 内径 | 2sq | 3.5sq | 5.5sq | 8sq | 14sq | 22sq |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C19 | 15.9mm | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| C25 | 22.2mm | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| C31 | 28.6mm | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| C39 | 34.9mm | 2本 | 2本 | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 |
| C51 | 47.6mm | 5本 | 3本 | 2本 | 2本 | 2本 | 1本 |
| C63 | 59.5mm | 7本 | 6本 | 4本 | 3本 | 3本 | 2本 |
| C75 | 72.2mm | 11本 | 9本 | 6本 | 5本 | 4本 | 3本 |
C管|CV-4C本数から選ぶ電線管サイズ逆引き表
| 入れたい本数 | 2sq 外径12mm | 3.5sq 外径13.5mm | 5.5sq 外径16mm | 8sq 外径17mm | 14sq 外径19mm | 22sq 外径23mm |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1本 | C25 | C31 | C31 | C39 | C39 | C51 |
| 2本 | C39 | C39 | C51 | C51 | C51 | C63 |
| 3本 | C51 | C51 | C63 | C63 | C63 | C75 |
| 4本 | C51 | C63 | C63 | C75 | C75 | 該当なし |
| 5本 | C51 | C63 | C75 | C75 | 該当なし | 該当なし |
| 6本 | C63 | C63 | C75 | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
E管のCVケーブル収容本数 早見表
次に、E管にCV-4Cを収容する場合の目安です。
| 呼び | 内径 | 2sq | 3.5sq | 5.5sq | 8sq | 14sq | 22sq |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| E19 | 16.7mm | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| E25 | 23.0mm | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| E31 | 29.0mm | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 | 0本 | 0本 |
| E39 | 35.3mm | 2本 | 2本 | 1本 | 1本 | 1本 | 0本 |
| E51 | 48.0mm | 5本 | 4本 | 2本 | 2本 | 2本 | 1本 |
| E63 | 60.3mm | 8本 | 6本 | 4本 | 4本 | 3本 | 2本 |
| E75 | 72.6mm | 11本 | 9本 | 6本 | 5本 | 4本 | 3本 |
E管は、C管に近いサイズ感ですが、内径が少し違うため、収容本数が変わる場合があります。
例えば、C51ではCV-3.5sq-4Cが3本ですが、E51では4本になります。
E管|CV-4C本数から選ぶ電線管サイズ逆引き表
| 入れたい本数 | 2sq 外径12mm | 3.5sq 外径13.5mm | 5.5sq 外径16mm | 8sq 外径17mm | 14sq 外径19mm | 22sq 外径23mm |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1本 | E25 | E31 | E31 | E39 | E39 | E51 |
| 2本 | E39 | E39 | E51 | E51 | E51 | E63 |
| 3本 | E51 | E51 | E63 | E63 | E63 | E75 |
| 4本 | E51 | E51 | E63 | E63 | E75 | 該当なし |
| 5本 | E51 | E63 | E75 | E75 | 該当なし | 該当なし |
| 6本 | E63 | E63 | E75 | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
同じ呼びサイズでもG管・C管・E管で収容本数が変わる理由
電線管の収容本数を考えるときに注意したいのが、同じような呼びサイズでも、管の種類によって内径が違うことです。
例えば、G管、C管、E管は、それぞれ外径や肉厚が異なります。
そのため、同じようなサイズ感に見えても、実際にケーブルが通る内径は同じではありません。
収容本数の計算では、外径ではなく内径を使います。
つまり、呼びサイズだけを見て、
「G28だからこれくらい入る」
「C31だからG28と同じくらいだろう」
「E31も似たようなサイズだから同じだろう」
と考えると、想定より少ない本数になる可能性があるので注意しましょう。
電線管の収容本数は、呼びサイズではなく内径で決まります。
表を見るときは、必ず管種ごとの内径を確認するようにしましょう!
0本と記載している部分の考え方
今回の早見表では、占有率32%を前提に計算しています。
そのため、表の中に「0本」と記載している箇所があります。
これは、物理的に絶対に入らないという意味ではありません。
占有率32%という条件で計算すると、1本未満になるという意味です。
例えば、G16にCV-2sq-4Cを入れる場合、計算上は1本未満になります。
このような場合、無理に通せたとしても、通線性や引き替え性の面で余裕が少なくなります。
そのため、この記事では安全側の目安として0本としています。
占有率32%は余裕を見た目安
今回の記事では、よく参考にする内線規程の占有率32%を前提にしています。
電線管の中にケーブルを詰め込みすぎると、通線しにくくなりますよね。
通線時はケーブルスライダーで何とか通っても、「撤去できない」なんていうのはよく聞く話です。
特に、次のような条件では注意が必要です。
- 配管距離が長い
- 曲がりが多い
- ケーブル外径が大きい
- CVケーブルを複数本まとめて通す
- 将来ケーブルを追加する可能性がある
- あとから引き替えする可能性がある
計算上は入る場合でも、現場ではケーブルの硬さ、曲がり、配管ルート、施工方法によって通しにくくなることがあります。
そのため、電線管サイズを選ぶときは、計算結果だけでギリギリにせず、余裕を持ったサイズ選定をこころがけましょう。

可能であれば、納品先と合意しておきましょう。
「多少値段は上がりますが、サイズは上げますか?」と理由付きで説明すると親切です。
電線管サイズを選ぶときの流れ
電線管サイズを選ぶ基本ステップは、別記事で紹介しています。こちらも参考にどうぞ!↓
早見表を扱う際の注意点
今回の早見表は目安として活用し、実際の施工では以下の点も確認してください。
- 使用するケーブルメーカーの仕上がり外径
- 使用する電線管メーカーの内径
- 将来増設の可能性(納品先へ確認)
- 施工会社や納品先のルール(納品先が製造メーカーの場合、独自のルールを持っている可能性有り)
- 適用する規格や内線規程(納品先が製造メーカーの場合、独自のルールを持っている可能性有り)

選定に迷う場合は、独断で決めず、有識者や納品先メーカーへ確認すること。
ぎりぎりを攻めずに、1サイズ上げることも検討しましょう。
CV-2sq-4Cを例に実際の選定STEPを知りたい場合
この記事では、CV-4Cの2sqから22sqまでを一覧表で整理しました。
一方で、CV-2sq-4Cだけに絞って、電線管サイズ選定の流れや占有率32%の考え方を知りたい場合は、以下の記事で解説しています。↓
まとめ
電線管サイズを選ぶときは、呼びサイズだけで判断するのではなく、電線管の内径とケーブルの仕上がり外径から収容本数を確認することが大切です。
今回の記事では、G管・C管・E管ごとに、CV-4Cの収容本数を占有率32%で計算しました。
ただし、早見表はあくまで目安です。
実際の施工では、将来増設や通線性も考慮する必要があります。
電線管サイズは、計算上入るかだけでなく、現場で通せるかまで考えることが大切です。
G管・C管・E管で内径が違えば、同じCVケーブルでも収容本数は変わります。
そのため、電線管サイズを選ぶときは、今回のような早見表を参考にしつつ、実際のケーブル外径と電線管内径を確認して選定するようにしましょう。
本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。




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