この記事の対象になる方
- 電線管の種類で、厚鋼電線管「G管」、薄鋼電線管「C管」、ねじなし電線管「E管」の違いが分からない方
- 屋外配管でどの電線管を選べばよいか迷っている方
- 厚鋼電線管のサイズ表や外径をざっくり確認したい方
厚鋼電線管とは?
厚鋼電線管とは、鋼製電線管の一種で、薄鋼電線管よりも肉厚に作られている金属製の電線管です。
現場では「G管」と呼ばれることが多いです。
たとえば図面や見積で、
- G16
- G22
- G28
- G36
のように書かれていれば、厚鋼電線管のサイズを表していると考えてください。
ざっくり言うと、厚鋼電線管は、
「屋外や衝撃が心配な場所で、電線やケーブルをしっかり守りたいときに使う電線管」です。

薄鋼電線管=屋内
厚鋼電線管=屋外
というざっくりしたイメージで捉えておきましょう!
また屋内の配管であれば、薄鋼電線管やねじなし電線管、PF管などが使われることもあります。
しかし工場の屋外や、車両や台車が近くを通る場所、雨風や紫外線を受ける場所では、より丈夫な配管が求められますよね。
その候補になりやすいのが、厚鋼電線管となります。
厚鋼電線管のサイズ早見表
厚鋼電線管の代表的なサイズは、下記のとおりです。
※内径は「内径=外径ー厚さ×2」で算出しています。
| 呼び | 外径 mm | 厚さ mm | 内径 mm ※算出 |
|---|---|---|---|
| G16 | 21.0 | 2.3 | 16.4 |
| G22 | 26.5 | 2.3 | 21.9 |
| G28 | 33.3 | 2.5 | 28.3 |
| G36 | 41.9 | 2.5 | 36.9 |
| G42 | 47.8 | 2.5 | 42.8 |
| G54 | 59.6 | 2.8 | 54.0 |
| G70 | 75.2 | 2.8 | 69.6 |
| G82 | 87.9 | 2.8 | 82.3 |
| G92 | 100.7 | 3.5 | 93.7 |
| G104 | 113.4 | 3.5 | 106.4 |
参考元①:厚鋼電線管(G管) Panasonic
参考元②:JIS 日本産業標準調査会 ※2026年6月時点
電線管の正確な外径・厚さ・重量は、上記リンク先のメーカー資料やJIS C 8305を確認してください。
この表はあくまで、設計初期や現場でサイズ感をつかむための目安として使用しましょう。
厚鋼電線管の「呼び」の注意点
厚鋼電線管は、現場では表の右欄のように呼ばれることがあります。
| 呼び(サイズ) | 現場での言い方 ※人よりけり |
|---|---|
| G16 | 16の配管、G菅の16、厚鋼の16、G16 等 |
| G22 | 22の配管、G菅の22、厚鋼の22、G22 等 |
| G28 | 28の配管、G菅の28、厚鋼の28、G28 等 |
| G36 | 36の配管、G菅の36、厚鋼の36、G36 等 |
| G42 | 42の配管、G菅の42、厚鋼の42、G42 等 |
| G54 | 54の配管、G菅の54、厚鋼の54、G54 等 |
ここで注意したいのは、「G22」と書いてあっても、外径が22mmという意味ではないことです。
現場でパッと言われると、「あ~、外径22mmのやつね」と勘違いしやすいので注意しましょう!
G22の外径は約26.5mmです。前項の表を参照してください。

「呼び」のサイズについては、厚鋼電線管(G管)は内径、薄鋼電線管(C管)は外径に近くなる、という認識を持っておきましょう!
厚鋼電線管の主な用途
厚鋼電線管は、次のような場所で使われています。
- 屋外配管
- 工場敷地内の露出配管
- 車両や台車が近くを通る場所
- 衝撃を受ける可能性がある場所
- 雨や日射の影響を受ける場所
- 機械設備まわりの電源配管
- 溶液設備近傍の露出配管
- 防爆エリアなど、より確実な施工が必要な場所
筆者の感覚では、工場の屋外配管はまずG管を採用します。
なぜなら、工場では普通にフォークリフトが走ります。
台車も通ります。
工事車両も入ります。
つまり、住宅や事務所の屋外とは違って、配管に物がぶつかるリスクが高いです。
また、薄鋼電線管(C菅)は厚鋼に比べて耐候性が低いため、屋外に不向きです。
そのため、屋外で長期的に使う配管は「少し頑丈すぎるかな?」くらいで考え、「厚鋼(G管)」を選定した方が良いという判断になります。
厚鋼電線管と薄鋼電線管の違い
厚鋼電線管と薄鋼電線管の違いをざっくり言うと、次のようになります。
| 種類 | 呼び方 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|---|
| 厚鋼電線管 | G管 | 肉厚で丈夫。屋外や衝撃に強い | 屋外、工場内の機械・溶液周り |
| 薄鋼電線管 | C管 | G管より軽く、屋内配管で使いやすい | 屋内 ※耐候性が低く、屋外は不向き |
他にも電線管には、ねじなし電線管(E管)やPF管、金属可とう電線管といった種類があります。
別記事で紹介していますので、そちらもぜひご覧ください↓
厚鋼電線管を選ぶメリット
厚鋼電線管を選ぶメリットは、主に次の2つです。
物理的に強い
厚鋼電線管は、薄鋼電線管より肉厚です。
そのため、配線を機械的に保護したい場合に向いています。
たとえば、工場の屋外や機械近くでは、配管に物が当たることがあります。
一度や二度なら問題なくても、長期間で見ると、配管がへこんだり、支持金具が緩んだり、接続部から水が入りやすくなったりします。
そのため、物がぶつかる可能性がある場所では、最初から強めの配管を選んでおく方が安心です。
屋外配管で使いやすい
屋外では、雨、紫外線、温度変化、風、粉じんなどの影響を受けます。
樹脂管やPF管でも施工できる場所はありますが、長期的に見ると劣化が気になるケースもあります。
特に直射日光が当たる場所や、高温になる場所では、樹脂系の配管は割れやすくなることがあります。
また、薄鋼電線管は耐候性が低く、屋外使用には向いていません。
その点、厚鋼電線管は、屋外でしっかり配線を保護したい場合に採用しやすいです。
厚鋼電線管のデメリット
厚鋼電線管は便利ですが、何でも厚鋼にすればよいわけではありません。
あえてデメリットを挙げると、以下のようになります。
重い
厚鋼電線管は薄鋼電線管に比べて重いです。
厚さがあるので当然ですよね。
屋内で薄鋼電線管でよいところを厚鋼電線管にしたことで、施工者からクレームがくるということもあり得ます。
重い分、施工も加工も大変になるため、「そんな工数は見てません!」と言われかねないので注意しましょう!
コストが高くなりやすい
厚鋼電線管は、管本体だけでなく、付属品や施工費も含めてコストが高くなりやすいです。
管本体が厚いので、当然ですよね。
さきほどもお伝えしたように、薄鋼電線管と厚鋼電線管で工数が異なる場合もあります。
「管だけの値段」で比較すると、あとで思ったより高くなることがあるので注意してください。
厚鋼電線管のサイズ選定で見るポイント
サイズ選定をする際のステップや注意点は、こちらの記事で紹介しています↓
屋外配管で厚鋼電線管を使うときの注意点
屋外で厚鋼電線管を使う場合は、管の強度だけ見ても不十分です。
雨水の侵入、結露、水抜き、接続部の処理まで考える必要があります。
特に注意したいのは次の点です。
- ボックスへ水が入りにくい向きにする
- 下から上へ水が流れ込む配管にしない
- 必要に応じて水抜きを考える
- 屋外用のボックスや防水処理を使う
- 異種金属の接触や腐食環境に注意する
- 支持金具の腐食も確認する
電線管自体が丈夫でも、接続部やボックスから水が入ればトラブルになります。
屋外配管で多いのは、配管よりもボックスやコネクタまわりの不具合です。

「G管だから大丈夫」ではなく、雨水がどこから入るか、入った水がどこへ抜けるかを考えることが大切です。
※以前の記事で、工場内でも水抜きを考慮する施工を紹介しました。こちらもご覧ください↓
屋外配管で厚鋼電線管とPF管をどう使い分けるか
屋外配管でよく迷うのが、厚鋼電線管にするかPF管にするかです。
結論から言うと、
「長く使う屋外配管や、衝撃が心配な場所では厚鋼電線管を優先」
で考えた方が無難です。
PF管は施工性が良く、曲げやすく、扱いやすいです。
ただし、直射日光、高温、油、薬品、機械的な衝撃がある場所では、劣化や破損の心配があります。
一方、厚鋼電線管は重くて施工も大変ですが、長期的な保護性能は高いです。
まとめ
厚鋼電線管は、薄鋼電線管よりも肉厚で丈夫な鋼製電線管です。
屋外、工場の機械まわり、衝撃が心配な場所で特に採用しやすいです。
注意点として、「呼び」のサイズは、厚鋼電線管(G管)は内径、薄鋼電線管(C管)は外径に近くなるという認識を持っておきましょう。
耐久性や耐候性の面で安心して選定できる一方で、重い、施工に手間がかかる、コストが高くなりやすいというデメリットも少なからずあります。
そのため、過剰な品質とならないよう、適正な場所を選定し採用していくようにしましょう。
本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。






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