この記事の対象になる方
- 第一種・第二種電気工事士の年収を比較したい方
- 電気工事士を取得すると稼げるのか知りたい方
- 第二種から第一種へステップアップするか迷っている方
はじめに
こんにちは、末端エンジニアのにこらです。
電気工事士の資格を取得しようと考えたとき、仕事内容や試験の難易度と同じくらい気になるのが年収ではないでしょうか。
「第二種電気工事士を取れば年収は上がるのか」
「第一種まで取得すると、どのくらい年収差が出るのか」
「電気工事士で年収1,000万円を目指すことはできるのか」
このような疑問を持つ方も多いと思います。
結論から言うと、電気工事士は経験やキャリアの積み方によって、年収を伸ばせる資格です。
ただし、資格を取得しただけで、すぐに高年収になるわけではありません。
電気工事士の年収は、取得している資格だけでなく、現場経験、担当する工事、会社の規模、施工管理経験、資格手当、独立の有無などによって大きく変わります。
この記事では、求人情報や厚生労働省のデータを参考に、第一種・第二種電気工事士の年収を比較します。

筆者自身が電気工事や工場設備に関わってきた経験も踏まえながら、電気工事士として年収を上げるために必要な考え方を解説します。
そして、資格を取ろうと考えたときに一番気になるのが、やはり「電気工事士は稼げる資格なのか」ですよね。
第一種と第二種電気工事士は稼げる資格なのか
早速ですが、第一種電気工事士と第二種電気工事士が稼げる資格なのかを見ていきましょう!
結論から言うと、電気工事士は十分に稼げる可能性がある資格です。
ただし、資格を取れば自動的に高年収になるわけではありません。
電気工事士の年収は、次の要素で大きく変わります。
- 所属する会社
- 担当する工事の種類
- 現場経験
- 施工管理経験
- 夜勤、休日出勤、出張の有無
- 資格手当
- 独立しているかどうか
電気工事士は、机の上だけで完結する仕事ではありません。
現場で動き、工具を使い、段取りを考え、他業者と調整しながら仕事を進めます。
そのため、資格に加えて実務力が非常に重要です。
求人情報をもとにした年収比較
求人ボックスの求人情報をもとに、第二種電気工事士と第一種電気工事士の年収を比較すると、以下のようになります。
| 区分 | 年収の目安 | 高年収求人の例 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 約400万〜500万円 | 約800万〜1,000万円 | 未経験可や設備管理系の求人も多く、求人によって幅が大きい |
| 第一種電気工事士 | 約500万〜600万円 | 約1,000万円 | 施工管理・大規模設備・経験者向け求人では高めに出やすい |
この結果を見ると、第一種電気工事士の方が年収は高くなりやすい傾向があります。
第二種電気工事士は求人件数が多く、未経験可の求人や若手育成を前提とした求人も含まれます。
そのため、取得直後や未経験者向けの求人では、年収が低めに設定されることがあります。
一方、第一種電気工事士を募集条件や歓迎条件としている求人では、ある程度の現場経験を求められるケースが多くなります。
大規模設備、高圧設備、工場、ビル、施工管理など、仕事の範囲が広がることで年収も高くなりやすいと考えられます。
ただし、第二種を持っている人より第一種を持っている人の方が、必ず100万円高くなるという意味ではありません。

年収差には、資格だけでなく、第一種を取得するまでに積んだ実務経験や任されている役割も含まれています。
第一種と第二種で年収差が生まれる理由
第一種電気工事士の方が年収を上げやすい理由は、資格手当だけではありません。
主な理由は、対応できる仕事と任される役割が広がるためです。
対応できる工事の範囲が広がる

第二種電気工事士が担当できるのは、一般用電気工作物等に関する電気工事が中心です。
第一種電気工事士は、第二種の範囲に加えて、一定規模までの自家用電気工作物に関する電気工事にも従事できます。
そのため、工場、ビル、商業施設など、比較的大きな設備の工事に関わりやすくなります。
経験者向けの求人に応募しやすくなる
第一種電気工事士の免状取得には、原則として試験合格後に一定の実務経験が必要です。
そのため、第一種免状を持っていることは、資格の知識だけでなく、現場経験を積んでいることを示す材料にもなります。
企業側から即戦力として評価されやすくなり、経験者向けの求人にも応募しやすくなります。
職長や現場責任者を任されやすくなる
年収を大きく左右するのは、現場で手を動かせるかだけではありません。
- 作業者へ指示を出す
- 工事の工程を管理する
- 必要な材料を手配する
- 他業者と日程を調整する
- 安全と品質を管理する
- 顧客と打ち合わせる
こうした仕事まで任されるようになると、職長、現場代理人、施工管理などへキャリアを広げられます。
第一種電気工事士は、このような責任ある立場へ進む際に評価されやすい資格です。
厚生労働省のデータから見る電気工事士の年収
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、電気工事士全体の年収や労働時間、有効求人倍率などが公開されています。
| 平均賃金年収 | 労働時間 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|
| 約628.1万円 | 163時間 | 3.8 |
労働時間は20日稼働で考えると1日8時間程度です。
また、有効求人倍率3.8ということは、求職者1人に対して約3.8件の求人がある状態です。
このデータからも、電気工事士は一定の需要がある職種だと考えられます。
年収データを見るときの注意点
第一種・第二種電気工事士の年収を比較するときは、一種か二種、どちらの条件なのかを確認することが大切です。
厚生労働省の統計は第一種と第二種を分けていない
厚生労働省の統計では、基本的に「電気工事士」という職業全体の年収が掲載されています。
第一種だけ、第二種だけの平均年収を直接比較できる公式統計ではありません。
そのため、第一種と第二種の年収については、求人情報や資格手当、仕事内容などを組み合わせて判断する必要があります。
求人の最高年収は誰でも受け取れる金額ではない
求人情報には「年収800万円以上」「年収1,000万円も可能」と書かれていることがあります。
しかし、その金額には次のような条件が付いていることがあります。
- 豊富な現場経験がある
- 施工管理経験がある
- 職長や現場代理人を担当できる
- 出張や夜勤に対応できる
- 高圧設備を扱える
- 複数の関連資格を取得している
求人票の最高額だけを見るのではなく、自分の経験や担当業務で、どの程度の年収になるのかを確認しましょう。
平均年収よりも仕事内容を見ることが重要
同じ電気工事士でも、住宅配線、工場設備、ビル設備、太陽光発電、エアコン工事、施工管理など、担当する仕事はさまざまです。
仕事内容が違えば、必要な技術、責任、働き方、年収も変わります。
資格名だけで比較するのではなく、どのような仕事を担当する求人なのかを見ることが大切です。
電気工事士で年収が低い人・稼げる人の違い
| 年収が伸びにくい人 | 年収を上げやすい人 |
|---|---|
| 資格取得だけで止まっている | 第一種や施工管理資格へ進む |
| 一種類の作業しかできない | 住宅・工場・高圧など対応範囲が広い |
| 指示された作業だけを行う | 見積り、段取り、工程管理ができる |
| 小規模工事だけを担当する | 大規模設備や高圧設備を経験する |
| 現場作業だけを続ける | 職長、現場代理人、施工管理へ進む |
| 転職市場を確認していない | 経験を評価する会社へ移る |
| 技術だけで独立する | 技術に加えて営業・見積り・経営を学ぶ |
電気工事士で年収を上げるには
電気工事士で年収を上げるには、資格を増やすだけでなく、対応できる仕事の幅を広げることが大切です。
例えば、以下のような方向があります。
- 第二種から第一種へステップアップする
- 消防設備士、エネルギー管理士を取得する
- 電験三種(第三種電気主任技術者)を取得する
- 高圧設備や工場設備の経験を積む
- 現場代理人や施工管理を経験する
- 設備管理から保全、生産技術へ広げる
- 独立を視野に入れて営業力や見積力を身につける

電気工事士からさらに電気系の市場価値を上げたい場合は、電験三種・電験二種も選択肢になります。
※電験三種・電験二種でどのくらい年収差があるのかは、こちらの記事で詳しく解説しています↓
電気工事は、作業だけでなく段取りが非常に重要です。
材料を手配する、工程を組む、他業者と調整する、安全を管理する、品質を確認する、顧客と打ち合わせる。
こうした仕事までできる人は、企業でかなり重宝されます。
また、未経験から電気工事士を取得し、施工会社へ就職、その後独立してエアコン工事会社を起業するというルートを歩むことも可能でしょう。
電気工事士で大きく稼ぐなら、手を動かせる人から、現場を動かせる人へ進むことが重要です。
電気工事士で年収1,000万円は可能か
電気工事士として年収1,000万円を目指すことは可能です。
ただし、会社員として一般的な電気工事だけを担当している場合、簡単に到達できる金額ではありません。
年収1,000万円を目指しやすいのは、次のようなケースです。
- 大規模工事の施工管理を担当する
- 管理職や工事部門の責任者になる
- 高圧設備や特殊設備の専門性を持つ
- 出張や夜間工事を含む高単価案件を担当する
- 独立して複数の工事を請け負う
- 従業員を雇い、会社として工事を受注する
特に独立した場合は、売上がそのまま年収になるわけではない点に注意が必要です。
材料費、車両費、工具代、保険料、外注費、従業員の給与などを差し引いた利益が、最終的な収入になります。
技術力だけでなく、営業、見積り、顧客管理、資金管理までできることが重要です。
第一種と第二種はどちらを取得すべきか
これから電気工事士を目指す方は、まず第二種電気工事士を取得するのがおすすめです。
第二種は受験資格がなく、未経験者でも挑戦できます。
一般住宅や小規模店舗などの電気工事に必要な基礎を学べるため、電気工事の仕事に入るための第一歩になります。
その後、現場経験を積み、より大きな設備を扱いたい方や年収を上げたい方は、第一種電気工事士を目指すとよいでしょう。
資格取得の流れとしては、次のようなイメージです。
第二種電気工事士を取得
↓
電気工事会社や設備会社で現場経験を積む
↓
第一種電気工事士試験に合格する
↓
必要な実務経験を満たして免状を取得する
↓
施工管理、工場設備、高圧設備、独立などへキャリアを広げる
第二種と第一種のどちらがよいかではなく、第二種を入口として、必要に応じて第一種へステップアップするのが現実的です。
まとめ
今回は、第一種・第二種電気工事士の年収について比較しました。
第二種電気工事士は、未経験から電気工事の仕事に入るためのスタートラインとして活用しやすい資格です。
一方、第一種電気工事士を取得すると、対応できる工事の範囲が広がり、大規模設備や工場設備の仕事、責任ある立場を目指しやすくなります。
年収の目安としては、第二種が約400万~500万円、第一種が約500万~600万円程度ですが、これは資格だけで決まるものではありません。
実際の年収は、現場経験、会社の規模、担当する設備、施工管理経験、勤務地、働き方などによって大きく変わります。
電気工事士として年収を上げるために重要なのは、資格を取ることだけではありません。
- 対応できる工事を増やす
- 第一種や関連資格を取得する
- 高圧設備や工場設備を経験する
- 段取りや工程管理を覚える
- 現場をまとめる立場へ進む
- 経験を評価してくれる会社を選ぶ
こうした経験を積み重ねることで、電気工事士としての市場価値を高められます。
電気工事士は、資格取得直後から高年収になる資格ではありません。
しかし、資格を入口として経験とスキルを積み上げれば、施工管理、工場保全、生産技術、独立など、さまざまなキャリアへ広げることができます。

これから電気工事士を目指す方は、資格を取ることをゴールにせず、その後どのような仕事を担当したいのかまで考えてみましょう。
本記事は学習目的の情報提供です。実際の電気工事・設計・配線・機器選定・部材選定・改造は、法令・社内基準に従い、有資格者および責任者の管理下で実施してください。現場条件により最適解は変わるため、必ずメーカー仕様書・設計基準・安全規程・JISを確認のうえ判断してください。




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